「仕事帰り、心の疲れをリセットしたい」──そう思ったことはありませんか?評価や人間関係で揺れる毎日に、心がすり減っている方も多いはず。今回は、平日夜に焚き火直帰で“自然とつながる”女性のストレスリセット習慣を紹介します。火を見つめるだけで、自分を取り戻せる時間を持つ大切さに気づかされるはずです。 English version | Why Fire Gazing Resonates in Japan
- 火を見に行くだけで、救われる夜がある
- “戦わない夜”をつくる
- 火を囲む30分で変わること
- 地味だけど、手放せないギア
- “自分のままで戻れる場所”を持つということ
- 豆知識:平日アウトドアで心を整えるために
火を見に行くだけで、救われる夜がある
「今日、ちょっとだけ火を見に行ってくる」そう言って、Rさんが会社の駐車場から走り出すように出発したのは、水曜の夜7時過ぎでした。
定時を過ぎても残っている社員は多く、フロアにはまだキーボードの音が響いていましたが、Rさんの表情はどこか吹っ切れているように見えました。
その日は、会議で立て続けに年上の上司から「このデザイン、ちょっと派手すぎるかもね。若い子っぽいっていうか」と言われ、提案資料があっさり棚上げされた日。地道に情報を集めて、現場の空気を反映させた企画だっただけに、彼女の心には小さな棘が刺さったままでした。
「ちゃんとやってるのになあ。評価って、見た目や若さの印象で決まっちゃうのかって、つい思っちゃう」
彼女の言葉には、明るく振る舞う日常の裏にあるモヤモヤがにじんでいました。
けれど、そんな日でも彼女は立ち止まりません。Rさんには、平日夜でも“自分を取り戻す”場所があるのです。そう、それが「焚き火直帰」──仕事終わりにキャンプ場へ直行し、焚き火の火を30分でも眺めてから家に帰る、というルーティンです。
その夜も、車に常備してあるギアを積み込んだ軽バンで、15分ほどの郊外のキャンプ場へと向かっていきました。彼女が言うには、「焚き火って、理屈じゃなくて、火の“揺れ”に心がゆっくり整えられる」そうです。私自身も自然の心理的効果については以前から興味があったので、この平日リセット術を詳しく聞いてみることにしました。
“戦わない夜”をつくる
キャンプ場といっても、Rさんが使っているのは、市が管理している無料の小さな林間エリア。予約不要、静かで人も少なく、なにより「焚き火OK」な貴重な場所だと言います。「焚き火って、“戦い”から少しだけ離れられるんです」
彼女がそう語ったのは、焚き火台に火が灯り、パチパチと薪がはぜる音が響き出した頃。
職場では、自分の意見を通すために頭を使い、人間関係のバランスも意識して動く。周囲の期待に応えるために、時に“盛り上げ役”として振る舞う。それがRさんの「日常」だと言います。
「だからこそ、ここでは誰とも話さないし、何者でもない自分でいたい。火の前では、“評価”も“役割”もどうでもよくなるんです」
私はその言葉に、とても強いリアリティを感じました。というのも、私たちの多くは、社会のなかで無意識に“誰かの目”を意識しながら行動しています。Rさんは、その枠の外に出る方法を自然のなかに見出していたのです。
火を囲む30分で変わること
「30分もいれば、もう大丈夫って思えるようになる」火にあたるRさんの言葉は、少しずつ穏やかに変わっていきました。
最初の10分は、頭の中がざわざわしているそうです。
「会議で言われたこととか、メールの返信忘れてないかな、とか、頭の中が“街”のままなんですよね」
でも、10分を過ぎたあたりで、風の音、葉の揺れ、薪の匂いが意識に入ってきて、「あ、いま私は“自然の中にいる”って思える」瞬間が来るといいます。
そして20分ほど経つと、不思議なことに「答えを出そうとしてた自分」がいなくなる──そんな感覚になるのだとか。
「“解決しなきゃ”って気持ちが消えて、“まあ、いっか”って思えるようになるんですよ。不満や焦りより、“今日も火が綺麗”って思える感覚が上回ってくる」
私たちは問題に対して、すぐに答えを出そうとしがちです。でも、自然に身を置くことは、“考える”のではなく、“感じる”時間を与えてくれるのかもしれません。焚き火の火は、理屈ではなく、揺らぎを通して心を整えてくれるのです。
地味だけど、手放せないギア
Rさんが火を起こすとき、いつも使っているのが「ユニフレーム ファイアグリル solo」という小型焚き火台です。「これ、軽くて丈夫だし、平らにたためるから軽バンに常備してても邪魔にならないんです。網も付いてるから、焼きマシュマロとかもできるし」
私はそのギアを見て、「派手じゃないけど、機能的で信頼できる」と感じました。まさにRさん自身のようです。
表では明るく、華やかに見えるけれど、仕事ではちゃんと“地に足のついた準備”をしている。焚き火台ひとつにも、彼女の生き方が滲み出ているように思えました。
ユニフレーム ファイアグリル soloを探す
豆知識:平日アウトドアで心を整えるためにはこちら
|
平日夜でも、さっと出してすぐ焚き火。軽くて頼れる“相棒ギア”です |
VIOのあとも、しっとり守ってくれる。においも黒ずみも気にならないって、ほんとにラク! |
汗や煙のにおいもリセット。キャンプ帰りに欠かせない“整える香り”です |
“自分のままで戻れる場所”を持つということ
この夜の話を聞きながら、私は「Rさんは本当に強い人だな」と感じました。それは、誰よりも元気だからでも、アウトドアに詳しいからでもありません。
「自分のままで戻れる場所」を、ちゃんと自分で確保しているからです。
現代の働く女性、とくに20〜30代は、評価や人間関係、さらには恋愛や将来設計といったさまざまなプレッシャーにさらされがちです。特に、見た目や年齢といったフィルターが存在する職場では、自分の価値を感じにくくなる瞬間も多い。
そんなときに、“自然”というニュートラルな場で、ただ火を見つめる30分がある。それは贅沢ではなく、生きるうえで必要な「再起動」の時間だと思います。
Rさんの話を聞いた帰り道、私も「週に一度だけでも、戦わない夜を持とう」と、そっと心に決めたのでした。
▶ほかにも読まれています: better-life.hatenadiary.jp better-life.hatenadiary.jp