ちょっとイイ暮らし研究室

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集中力が上がる部屋づくりとは?IoTセンサーで気づいた温度とパフォーマンスの関係

「最近、なんだか集中できない」──そんな感覚に心当たりはありませんか?体調も悪くない、睡眠もそこそこ取れている。それでも、どこか仕事に身が入らない。そんな“よくある違和感”をきっかけに、あるシステムエンジニア部屋の温度と集中力の関係をIoTセンサーで探るという、小さな実験を始めました。この記録から見えてきたのは、働き盛りのビジネスパーソンにこそ必要な「環境を整える」という視点でした。

集中できない原因は“気温”?職人SEの違和感から始まった実験

Yさんと話をしたのは、ある雨上がりの夕方でした。
「最近、なんか集中できない日が多くてさ」と、彼がぽつりと漏らしたのがきっかけです。
彼は都内のIT企業に勤める30代後半のシステムエンジニア。コードの美しさと整合性にこだわる“職人肌”として、社内で信頼を集めている人です。
実際、後輩の技術レビューにも丁寧に対応し、「Yさんのコードは安心できる」と言われるような存在。でもその日は、どこか疲れたような顔をしていました。

「音楽も変えてみたし、タスク整理もしてる。睡眠不足でもないし、食生活もまあまあ気をつけてるんだけど……どうにもパフォーマンスが安定しなくて」
真面目で几帳面なYさんが“なんとなく不調”を訴えるのは、珍しいことでした。

私はふと尋ねました。
「部屋の温度って、測ってます?」

Yさんは一瞬黙ってから、ちょっと考えるように言いました。
「……いや、してないな。でも、ああ、そういえば最近暑い日が続いてたかも」

その瞬間、彼の表情が変わりました。
「そうか、そこが盲点かもしれないな」
“集中力と室温の関係”というキーワードが、彼の中で静かに繋がったのです。
いわく「体感だと大したことないと思ってたけど、論理的に検証してみる価値はあるかも」と。
気づけばその場でAmazonのサイトを開き、温湿度センサーのレビューを読み始めていました。

IoTで集中力を“見える化”する暮らし

最初にYさんが導入したのは、「SwitchBot 温湿度計プラス」という小型センサーでした。
部屋の片隅にそっと置いておくだけで、Bluetooth経由でスマホと接続され、現在の温度と湿度を即座に確認できます。
「設置して3日で“これはアリだな”って確信しましたね」と彼は笑っていました。

Yさんはセンサーの数値を毎朝記録し始めました。
さらに、自分の集中度を5段階で主観評価し、作業ログとともにGoogleスプレッドシートにまとめていったそうです。
仕事の進み具合やGitのコミット数、Notionでのチェックリスト進行状況も合わせて可視化しながら、“温度・湿度と集中力の関係”を丁寧に探っていったのです。
SwitchBot 温湿度計プラスを探す。

「傾向が出てくると、ちょっとした研究みたいで楽しくなってきたんですよ」
彼が興奮気味に教えてくれたのは、25℃前後のときに集中スコアが最も高かったという結果。
湿度は45〜50%のときがベストで、それ以上でも以下でも作業効率が下がる傾向が見られました。
「特に27℃を超えると、明確にパフォーマンスが落ちるんです。寝不足とか関係なく、頭がぼんやりしてくる」
もともと出張や移動も多く、環境が変わりやすいYさんにとって、“整った室温”という安定要素が、集中力の鍵を握っていたのかもしれません。

スマートリモコンで環境を自動制御

次にYさんが手を伸ばしたのが「Nature Remo mini」というスマートリモコンでした。
このデバイスは、エアコンや加湿器などの家電を赤外線で操作できる上に、外出先からでもスマホでコントロール可能。
YさんはSwitchBotの温湿度センサーと連携させ、自分の快適ゾーンを保つ自動化ルールを作りました。

「たとえば、気温が26℃を超えたら冷房ON、22℃以下になったら暖房ONって感じで。湿度も条件を加えました」
さらに、照度センサーと連動させて照明の色温度を変えたり、朝の起床時にはカーテンが自動で開く設定も追加。
エンジニアらしく、IFTTTやWebhookを活用した細やかなチューニングも施していました。

「集中するための環境が“自動で整う”って、こんなにラクなんだと驚きました」
気づけば、リモートワークだけでなく休日の読書やプライベート開発の時間も快適になっていたそうです。
「暮らしの“準備運動”を機械がやってくれるような感覚ですね」
そう言って、どこか誇らしげな表情を見せていました。
Nature Remo mini 2 スマートリモコンを探す

手放せない相棒、SwitchBot 温湿度計プラス

「地味だけど、これがない生活はもう無理かも」とYさんが語ったのが、最初に導入した温湿度計です。
特に気に入っているのは、画面が大きく視認性が高いことと、ログをBluetoothで取り出せる点。
日々のデータを可視化すること自体が習慣になり、「自分の状態を把握できる」ことに安心感を覚えるようになったそうです。

「どんなに機嫌が悪くても、“あ、今日は湿度が高いからか”って理由がわかるだけで、自己嫌悪しなくなるんですよ」
ときどき、出張先のホテルにも持って行くそうです。
「仕事柄どうしても外回りや出張が多いけど、“自分に合った環境”ってやっぱりあるんだなって実感しました」


豆知識|集中力を支える室内環境の整え方はこちら



曖昧だった“体感”を数字で捉えられる。集中できる日がわかってきた気がします

“整った部屋”が自動でできるって、こんなにラクだったとは

エアコンだけじゃ足りないときの“最後の一押し”に、こいつが効くんです

“自分を整える”ことは、仕事の質を高めること

Yさんはこの実験を通じて、自分の暮らしのあり方を見つめ直したと語っていました。
「体調も、集中力も、意外と“外側の要因”で変わるんですよね。気合いや努力でどうにかしようとしがちだけど、環境を整えるほうがずっと効果的」

最近では、温湿度のログに加えて、睡眠時間や歩数、食事の記録も自然と意識するようになったそうです。
「自分に必要なのは“効率化”じゃなくて、“整う習慣”だったのかもしれない」
そう言って笑うYさんの姿には、技術者としての冷静さと、一人の生活者としての温かさが同居していました。

無理に変わろうとしなくても、生活の中に小さな快適さを積み重ねていくことで、気づけば疲れにくくなっていた。
“暮らしを整えることは、自分を信じる材料を増やすこと”──Yさんの言葉が、深く胸に残りました。

Yさんの整え系記事はこちら better-life.hatenadiary.jp better-life.hatenadiary.jp

豆知識|集中力を支える室内環境の整え方

最適な室温は24〜26℃

多くの研究で、知的生産性が最も高い温度帯は24〜26℃とされています。エアコンの設定温度だけでなく、実測値をチェックすることが重要です。

湿度は40〜50%が快適ゾーン

湿度が高すぎるとだるさや眠気の原因に。加湿器やサーキュレーターを併用して、空気の流れと水分量をバランスよく保つのがコツです。

朝イチの室温チェックで1日が変わる

朝の室温が高いと、目覚めが悪くなりがち。起床前に自動で冷房や暖房が入るように設定しておくと、体のリズムが整いやすくなります。

スマートリモコンで「環境を手放し管理」

温度・湿度のセンサーとスマートリモコンを連携させることで、快適環境を自動で維持可能に。Nature Remo miniなどは手軽に導入できます。

主観スコアをつけて“気づく力”を養う

数値データに主観評価(眠気・集中度・だるさなど)を合わせることで、自分の体調やリズムを可視化できます。セルフマネジメント力がアップします。