「ありがとう」が沁みた日──更年期の疲れを癒す、自分時間のつくり方
「家族のために頑張ってるのに、誰も気づいてくれない…」そう感じることはありませんか?更年期の不調や生活の疲れが重なり、「自分だけが無理をしている」と感じる瞬間は、多くの女性に訪れます。この記事では、日々を懸命に支える40代主婦が、ふとした“ありがとう”の一言で心を取り戻した体験を綴ります。ささやかな言葉に救われた彼女の気づきが、「私も大切にされていい」と思えるきっかけになれば幸いです。

気づかれない疲れと、見失っていた“私”のこと
「朝ごはん、洗濯、次男の水筒、長男の弁当、ゴミ出し、学校のプリント記入、買い出し──」 Wさんが淡々と語るその日常は、まるで一日中フル回転しているベルトコンベアのようでした。
「最近、自分が何をしていたか、思い出せない日があるんです」 そう言ったあと、ふっと笑っておられたのが印象的でした。
旦那さんは地方に単身赴任中。週末に帰ってはくるものの、金曜の夜は疲れきった様子で、PCを開いて仕事を再開するのが定番に。
「いてくれるだけで、ありがたい」
そう思おうとするけれど、どこか心の距離を感じてしまうこともあるそうです。
お子さんたちは二人。反抗期気味の高校生と、感情の起伏が激しい中学生。それぞれ個性が強く、Wさんはまさに“板挟み”。
「気をつかってるつもりでも、“それってお母さんの都合でしょ”って言われて。あれ?って、ハッとするんです」
更年期の兆候も気になり始め、夜中に目が覚めることが増えてきたといいます。
「疲れてるはずなのに、眠れない。寝ても寝ても、どこかしら痛い」
加齢、ホルモンバランスの変化、自己肯定感の低下──そのどれもが、彼女の“気づかれにくい疲れ”に拍車をかけていました。
そんなある日、思いがけない一言が、Wさんの心に灯をともしたのだそうです。
たった一言の「ありがとう」が、私を救ってくれた
その日は何の変哲もない木曜日。朝から次男がサッカーの朝練でバタバタし、長男は無言で学校へ。Wさんは少し遅れて家を出て、スーパーとドラッグストアを回って帰宅。
いつもどおり、洗濯物を取り込んで、お昼を軽く済ませたあと、何気なくキッチンの片隅を拭いていたときのことでした。
「これ、いつもお母さんがやってるの?」
振り返ると、次男が立っていました。ふだんは自分のことしか見えていないような年頃なのに、なぜかその日は、目が合った瞬間にWさんは泣きそうになったといいます。
「うん、まぁね。気になるから」
「そっか。ありがと」
たったそれだけの会話。でも、Wさんはその言葉を聞いた瞬間、「あ、今日の私は報われた」と思ったそうです。
それからというもの、小さな“ありがとう”が家の中に少しずつ増えていきました。
たとえば、長男が使い終わった食器を食洗機に入れておいてくれるようになった。
次男が「今日、先生に怒られたけど、お母さんが弁当作ってくれたから元気出た」と言ってくれた。
誰かが見ていてくれる。そう思えるだけで、日常のつらさが少し軽くなったのだと、Wさんは語ります。
これは「家族の変化」というより、「自分が変わったから気づけた景色」なのかもしれません。
自分に対しても、小さな“ありがとう”を投げかけるようになったことで、心の中にほんの少しゆとりが生まれたのだと。
“自分のため”にお湯を沸かす、ささやかな生活改善
「自分のために買ったの、久しぶりかも」
そう言って見せてくださったのは、白い陶器のカップにすっぽり収まる、ころんとしたフォルムの電気ケトル。
「山善の電気ケトル」でした。
「毎朝、白湯を飲むようにしたんです。前はお湯を沸かすのが面倒で。でも、このケトルならすぐ沸くし、見た目がかわいいから、なんだか気分が上がるんです」
Wさんにとって、これは“ありがとう”を自分に返すための道具。
家族のためではなく、自分のためにお湯を沸かす。その5分が、暮らしのリズムをやさしく整えてくれているそうです。
「朝、ケトルの音がしてくると、“今日も一日、ちゃんとやってみよう”って思えるんですよね」
それは、日々に追われがちな女性にこそ必要な、心のスイッチのような存在なのかもしれません。
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家族の言葉と“ありがとう”で取り戻した、私らしい暮らし
「ありがとうを言われて、うれしくない人はいないって、本当ですね」
Wさんが見つけたのは、特別な“ご褒美”ではなく、毎日の中にある“小さな承認”。
日々の疲れや、更年期による睡眠不足、体の不調はまだ続いているそうですが、それでも「今日はちゃんと存在できた」と思える日は、確実に増えているといいます。
「誰にも見られていないと思っていた。でも、本当は、自分すら自分を見ていなかったのかもしれない」
この言葉には、長年“家族の裏方”として過ごしてきたWさんだからこその、静かな説得力がありました。
「誰かのため」があたりまえになってしまうと、自分のことなんて後回しになって当然だと思ってしまいます。
でも、Wさんのように、日々の中でひとつだけでも“自分を主人公にする時間”を持てたなら、世界の見え方は少し変わるのかもしれません。
そんなWさんの体験から、あなたにも届くといい。「今日もありがとう」と言える一日が。
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豆知識:暮らしと気持ちに“ゆとり”を生む5つの習慣
① 小さな家事にも「名前」をつけて承認する
掃除や料理など、ルーティン化した家事に“名前”をつけて意識化することで、自分の頑張りを認識しやすくなります。たとえば「朝の清めタイム」など。
② 「ありがとう」を声に出すタイミングを決める
寝る前や食事のあとなど、「このときには必ず言う」と決めるだけで、感謝の言葉が日常に定着します。家族の雰囲気も穏やかに変化します。
③ 自分だけの「温活習慣」を持つ
白湯、足湯、腹巻きなど、体を温めることは更年期の体調改善にも有効です。1日5分でも、自分を労る習慣があると気持ちにゆとりが生まれます。
④ 「今日よかったこと」を手帳に3つだけ書く
どんなに忙しい日でも、ポジティブな記録を残すことで、自分を肯定する力が育ちます。紙に書く行為は、脳への影響も大きいといわれています。
⑤ 小さな道具で「自分のためだけの時間」をつくる
マグカップやハンドクリーム、ポータブル加湿器など、自分のために使う“個人用アイテム”があると、「これは私の時間」とスイッチを切り替えやすくなります。